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完成

 改装工事が無事に完了しました。今回、収納庫の棚は「ウッド工房玉島」の家具職人大島氏に制作していただきました。アトリエの空間や用途、収納したい画材のサイズや動線まで丁寧にヒアリングしてくださり、「アトリエで使う家具」として一から設計していただいた棚です。完成した棚は、ただ物を収めるための収納という枠を超え、空間そのものを引き締めてくれる存在になりました。

 

 木の質感や佇まいはやわらかく、それでいて凛とした強さがあります。毎日使う場所だからこそ、触れるたび、目に入るたびに気持ちが整う。そんな不思議な安心感を与えてくれる棚です。あわせて、モチーフ台を4台制作していただきました。モチーフ台という名前ではありますが、実物を目にすると、もはや「作品」と呼びたくなるクオリティです。高さ、安定感、木目の美しさ、そのすべてが計算されており、モチーフを置いた瞬間、自然と空間に緊張感が生まれます。実際に設置してみると、これまで何気なく置いていたモチーフが、まるで展示作品のように見えてくるから不思議です。描く前から「よし、描こう」という気持ちに背筋を伸ばしてくれる存在になりました。

 

 アトリエ・トノープでは、絵を描く技術だけでなく、「描く時間そのもの」を大切にしています。集中する時間、観察する時間、迷う時間、そのすべてが創作の一部です。その時間を支える環境が整うことは、学びの質にも大きく関わってきます。

 

 今回の改装によって、制作スペースにはゆとりが生まれ、動線もよりスムーズになりました。受講者の皆さんがそれぞれのペースで落ち着いて制作できる空間に、また一歩近づいたと感じています。家具職人の手仕事と、アトリエの活動が重なり合って生まれた今回の改装です。

 

 新しくなったアトリエ・トノープで、これからどんな作品が生まれていくのか。今からとても楽しみです。